レポート text:金子きよ子 みなさんは美術館や個展の情報をどうやって集めていますか? 私は「平日働いているんだから、休日くらいはおうちでダラダラしていたいなぁ。」なんて、ついつい情報集めも億劫になりがち。ところが、先日電車に乗っているときにこんな言葉が目に飛び込んできました。 「はじめに、ひかりが、あった」 写真に一言シンプルな言葉がそえられたその広告に惹かれ、本日恵比寿にある東京都写真美術館でやっている「光と影」展に行ってきました。 まずチケット売り場に行くと、「光と影」展の他に、「球体写真二元論」~細江英公の世界、地球(ほし)の旅人~新たなネイチャーフォトの挑戦、の3つの展示をやっていたので、思い切ってセットでチケットを購入しました。締めて1,450円也。 ■光と影-はじめに、ひかりが、あった 今回は「光と影」をテーマに全部で15人の写真家の写真が展示してあります。 印象に残ったのは森山大道さんの、「光と影」より未公開作品30点が抜粋されたもの。光と影の濃厚なコントラストのせいか、時間が切り取られて、その瞬間にやきつけられているんじゃないかという錯覚を覚えました。 次に、電車で見かけた広告の写真でもあるサーラ・エクストロンというフィンランドの写真家の作品。レントゲン写真を作品にしているもので、骨が写っているにも関わらず、逆に美しく感じられてしばらくたちどまって見とれていました。 ■球体写真二元論-細江英公の世界 次に、二階に降りて、細江英公さんの展示に。先日新日曜美術館で紹介されていたのと、最終日であることも手伝って、大盛況でした。以前から細江英公さんのお名前だけは知っていたのですが、三島由紀夫、土方巽などを被写体に撮った写真群はド迫力でした。うーん。このド迫力をなんとか言葉にしたいのですが・・・。 それらとは別に、細江さんは絵本も製作されています。今回2冊の絵本が展示されていました。ためしに1冊手にとってパラパラとめくると、母をなくしたばかりの少女が書いた詩に、細江さんが撮影した少女の写真を添えて製作された「おかあさんのばか」という絵本でした。素朴な言葉からは、母を亡くした幼い悲しみがしんしんと伝わってきて思わずほろり。 ■地球(ほし)の旅人-新たなネイチャーフォトの挑戦 次に地下1階に下りて、地球(ほし)の旅人展に。前の2つの展示ですでに消耗しきっており、あっさり出て来てしまいました。展示3つの梯子はきつい・・・。 ■おまけ 展示をすべて見終わった後、恵比寿麦酒記念館で、飲み比べセットで乾杯。6種類のビールを満喫できて、400円。これはなかなか美味しいですよ。みなさんも写真美術館を見終わったあと、ためしてみては? ●光と影-はじめに、ひかりが、あった ■会 期 : 12月23日(土・祝)→2007年2月18日(日) ■休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日) ※年末年始休館 12月29日~1月1日 ■会 場:3階展示室 ■料 金:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円 ※( )は20名以上の団体および上記カード会員割引料金 ※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料 ※東京都写真美術館友の会会員は無料 ※第3水曜日は65歳以上無料 ●地球(ほし)の旅人-新たなネイチャーフォトの挑戦 ■会 期 : 2007年1月2日(火)→2007年2月18日(日) ■休館日 : 毎週月曜日 ■会 場 : 地下1階映像展示室 ■料 金 : 一般 700(560)円/学生 600(480)円/中高生・65歳以上 500(400)円 ※( )は20名以上の団体および東京都写真美術館友の会会員、上記カード会員割引料金 ※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料 ※第3水曜日は65歳以上無料
by art-drops
| 2007-01-28 22:22
| レポート
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